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急増するバイオ燃料需要の影に潜む問題

石油の代替燃料として、バイオ燃料が実用化されたというニュースに接した際には、

「へぇ~。石油は限りあるけど、バイオ燃料だったら、環境に優しく、限りも無い。これからも世界経済は安泰だな。」

などと、のん気に喜んでいましたが、どうやらそんな“気楽”な状況では無いようです。

日経新聞によると、もともとは余剰なサトウキビを活用することが目的で実用化されたバイオ燃料は、京都議定書で決まった温暖化ガスの排出削減につながることから、世界需要が急増。その結果、原料となる農産物需給逼迫や価格上昇につながっているそうです。

しかも枯渇が懸念されつつ、未だに需要が伸び続けている石油の価格と農産物の価格の連動性が強まっているとのこと。

一丁、事が起きれば、石油価格の変動が、世界の食料事情にも大きな影響を与える。また、世界人口は増加が継続しており、食料需要はこれからも増大し続けることを考えると、逆に、食料問題が、石油価格に与える影響も、今後、大きくなってくるのでしょう。

うーん。世界的な経済波乱要因が、静かに進行しているとは・・・・。

しかも、価格の高騰につられて、南米や東南アジア諸国がバイオ燃料増産に走り、森林の減少につながるという環境問題も指摘されています。

石油、食料だけでなく、鉄、非鉄金属、レアメタル等々、資源価格も上昇を続けており、資源も食料も持たない日本は、経済上の問題に留めることなく、国政の最重要課題として、資源・食料対策を早急に講じる必要があるのでは???

資源&食料問題が、世界的な紛争に発展。しかも環境破壊を拡大しながら・・・・

なんて、状況は勘弁願いたいものです。
(「続き」に元記事を引用してますので、ご興味がある方は、どうぞ!)

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 エタノールをはじめとするバイオ燃料の世界需要が急増している。京都議定書で決まった温暖化ガスの排出削減につながることなどが理由だ。しかし原料確保などの課題を残したまま数値目標が先行する傾向は否めない。しわ寄せは農産物需給の逼迫や価格上昇に及んでいる。

 バイオ燃料の普及には幾つかの高いハードルがある。まず生産効率の向上と需要に見合う原料が確保できるかどうか。ブッシュ米大統領は一月の一般教書演説でエタノールなどの再生可能燃料を今後十年で三百五十億ガロン(一米液量ガロン=3.78リットル)と九倍に増やし、ガソリン消費量を二割減らす計画を打ち出した。

 最新の工場でも一ブッシェル(25.4キログラム)のトウモロコシからできるエタノールは3ガロン程度という。効率の高いトウモロコシを原料に使っても目標達成には「世界最大の生産国である米国がもうひとつ必要になる」(穀物商社、ユニパックグレインの茅野信行社長)。米国の需要分だけでだ。

 いち早くエタノール燃料が普及したブラジルには、余剰なサトウキビを活用する目的があった。今や食料需要の増大で農産物の需給は逼迫しつつある。米国では今年度、トウモロコシのエタノール向け需要が輸出量にほぼ並ぶ。内需の増加は輸出力を低下させる。

 中国が輸出国から輸入国に変わるのも時間の問題とみられ、国際需給はさらに引き締まる公算が大きい。原料高は食品業界だけでなく、バイオ燃料生産にも採算悪化となって跳ね返る。

 影響は価格上昇にとどまらない。米国の遺伝子組み換え品種の作付面積はトウモロコシで六割、大豆で九割近くに上昇した。高値は生産者に単位収量の多い遺伝子組み換え品種への転換を促す。日本の食品・飲料メーカーが求める非組み換え(non-GMO)品種の確保は難しくなる。

 「日本や欧州がバイオ燃料導入を急ぐのには、京都議定書で温暖化ガスの削減として認められる動機が強い。」(UBS証券の伊藤敏憲シニアアナリスト)。京都議定書が義務付ける温暖化ガス削減率(日本の場合は1990年比で6%)算定は来年から始まる。

 石油需要が増大する中で、環境負荷の少ない代替燃料の開発は不可欠。だがバイオ燃料の台頭はエタノール原料になるサトウキビやトウモロコシ、ディーゼル向けに使うパーム油など多様な農産物を石油市場に結びつけ、価格の連動性を強めた。石油市場だけを見て、バイオ燃料を大量に輸入してでも自国の削減を急ぐと、融合した市場が副作用を招く。

 トウモロコシやパーム油は高値を続け、シカゴ市場のエタノール先物も乱高下を繰り返しながら水準を切り上げている。「各国がバイオ燃料の混合を義務化すれば一段の値上がりは避けられない」(伊藤氏)。価格高に引かれて南米や東南アジアの国が増産に走り、バイオ燃料への傾斜が森林減少につながる懸念さえ強い。(編集委員 志田富雄)

【日本経済新聞 2007年3月20日朝刊「マーケット 潮流・底流」より】

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